国際的な離婚に関する誤解
2022年03月29日弁護士コラム
私たちの事務所には、一方または双方が外国籍の方の離婚に関する相談が多くあります。
その中では、よく誤解されていることがあるように思います。
まず、日本にいる以上、離婚届にサインすればそれでいいのではないか、と思われる方もいるかもしれません。
ですが、外国籍の方が離婚するときは、どの国の法律に従って決めなければならないか考える必要があります。少なくとも、夫婦が同じ外国籍の場合、その国のルールで離婚も決めなければいけません。その国で協議離婚が認められていなければ、日本でも協議離婚をすることはできませんので、裁判等を行う必要があります。
また、日本で離婚ができても、自分の国にも結婚を届け出ている場合、注意が必要です。自分の国のルールでは認められていない方法で離婚した場合、日本の離婚が自身の国では承認されない場合があります(その場合、再婚することが非常に難しくなってしまいます。)。
それから、日本国籍の配偶者と結婚している方からは、離婚すると自分の在留資格がなくなってしまうのではないか、という悩みをよく聞きます。
この場合も、絶対に資格がなくなってしまう訳ではありません。結婚していた期間や、お子さんを養っているか、自分で仕事を持っているかなどの色々な事情を考慮して、離婚後も引き続き在留資格を認めているケースは少なくありません。
これらの「誤解」は、法律相談をすることで解消できることです。離婚などの家族関係の悩みについて、私たちはアドバイスやお手伝いができることが多くあります。
是非、困った時にはお気軽にご相談ください。
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弁護士 野原郭利
Hirotoshi Nohara, Attorney at Law